桜の花が満開になった頃、ようやくスギ花粉が終わって花粉症の苦しみから解放された、と思ったら今度は風邪をひいてしまい2日間ほど寝込んだタニカズアキ(@ka_zz)です。
屋外に置いてある車が黄色くなるほど、花粉の猛威はとんでもないわけですが、その原因は山林にスギやヒノキを無計画に植えまくった結果、森と生態系が破壊され、人間界は自らの行いによってクシャミと鼻水と目の痒みに苦しんでいるわけです。
なのに今、材木不足で住宅資材が高騰し、この状況はしばらく続き、先行きがまったく見えないとまで言われています。こんなに沢山スギが植っているのにどういうことだ?と思うでしょうが、日本の住宅産業は、輸入材に依存しているのです。以前から、県産材や国産木材を使っていた業者は、ひとまず被害は少ないでしょう。
しかし、ほとんどの業者(材木屋・フレーム屋など)は、アメリカ、EU諸国からの輸入木材を安価に仕入れて加工しているのです。
木材不足はいつまでつづくのか?おそらく2021年内は解決しないと予測。
原因はいくつかあって、
・パンデミックによる流通の混乱
・北米市場で木材の消費が激増(住宅建設・DIY)
・中国市場が木材を買い漁っている
・木材を船で運搬するためのコンテナを中国が集めている
・日本よりも中国へ木材を売ったほうが儲かる
ネットで情報を検索すると上記のような理由があがっています。
詳細な説明は、ハウジング・トリビューンの記事をご覧になっていただくとして、状況はかなり切迫しています。実際に、木材価格の高騰は深刻になっており、今後もどうなるか専門家でも予測ができない状況のようです。
話は少しだけ逸れますが、パンデミックに端を発した今回の騒動の裏で、木材の流通を操れる一部の権力者によって、意図的に日本への供給を止めている・・と僕は思っています。
さてさて、、
木材不足。いつまでつづくのでしょうか?
eightの窪田代表(かなう家社長)によると、木材不足は2020年12月頃から顕在化し、それでも2月頃には落ち着くだろう・・との見方が業界であったようです。しかし、蓋を開けてみると4月になった現在、自体はさらに深刻な状況に陥っているのです。
さらに窪田社長によれば、今の事態を打開するには国の介入が必要なのでは・・と話をしているくらい、民間レベルではどうにもならない状況だということです。ですので、どう楽観的に見積もっても2021年内に解決すれば御の字、と言えるのではないでしょうか。
住宅見積もりの上昇で受注減を防ぐために。
緊急事態宣言があけて(感染者数は減っておりませんが)、住宅業界はお客様が動き始めています。そのタイミングで木材不足は、これから様々な影響を住宅業界と僕たちの暮らしに及ぼしてきます。
すでに構造材は150%も価格があがっておりまして、これから見積もりを提出するお客様には、事情説明が必須となり、それを前提で契約を進めなければなりません。
このタイミングでの家づくりはコストアップが余儀なくされます。状況が不透明なこともあるので、例えば1年待って様子を見る・・という選択肢もありますが、それはギャンブルに近い判断が必要となります。1年後の木材価格が元に戻らず、場合によっては2倍になっている可能性すらあるので、そんなことも含めてお客様の自己責任として家づくりを進行させる必要があります。
業界40年の現場監督いわく何度も木材不足はあった。
株式会社かなう家のこの道40年超えの現場監督によれば、過去に木材不足は何度もあって、その都度大騒ぎをしても、どこからか木材が出てきて、何事もなかったように解決してきた・・と言っています。
直近だと、10年前の東日本大震災。あれだけの大災害で、資材不足はしばらくつづいたようですが、なんだかんだで元に戻った話を聞くと、今回の騒ぎもいずれ平常に戻るのは間違いありません。しかし、その時期がまったく予測ができない・・という状況ですが。
危機管理という言葉が頭をよぎりました。
しかし、今回は限りなく不可抗力です。
パンデミック、国際的なマーケット情勢が重なったのですから。それがたとえ一部の者による意図的な仕業だとしても、僕たちにどうすることもできない状況が現在なのです。
そんなわけで、先の心配をしても始まりません。
今やれることに集中して精一杯、日々仕事に励むしかありません。